五右衛門風呂 (ごえもんぶろ)、釜風呂 (かまぶろ)、消し炭 (ずみ)、消壺 (けしつぼ) ( 鉄製の釜に木の底板を足で沈めて入る風呂、底板を沈めるときに骨 (こつ)がある、下から薪 (まき)などを燃やして沸 (わ)かす、七輪 (しちりん))







「父からお風呂(ふろ)で」

2 人で浸(つ)かり
水面でタオルに空気を
丸い玉でき てるてる坊主(ぼうず)


「洗面器」

お風呂にて父の鎖骨(さこつ)の
凹(へこ)みにお湯入れ
洗面器だと喜んだ


「五右衛門風呂(ごえもんぶろ)」

薪(まき)入れ過ぎて
焚口(たきぐち)上の板に炎が
あわてて水かけ事なきを得た



 <はじめに>
 今から約 50 年以上前は大きな鉄釜 (てつがま)に入れた水を薪 (まき)を燃やして沸 (わ)かす五右衛門風呂 (ごえもんぶろ)が多かった。 名前は盗賊の石川五右衛門が釜ゆでの刑で処刑されたことに因 (ちな)んでいます。 薪を燃やすので鉄釜の底と側面は体が触れると熱く、木の円板の底板を足で沈めて座 (すわ)ります。 背中 (せなか)も鉄釜に触れると熱いので、少し離 (はな)して湯の中に座ります。  時間が経 (た)ち湯温が下がると薪を燃やして追い炊 (だ)きすることもできます。

 私が最後に五右衛門風呂に入ったのは結婚して間 (ま)もないころに家内の実家で家内が薪を燃やしてくれた時ではないかと思います。 良く温 (あたた)まったことを思い出します。 鉄釜の底に木の底板を沈めるのにコツがあります。 片足を浮いた木の円板の中心部に置き、ゆっくり円板が傾 (かたむ)かないようにバランスをとりながら沈めます。 失敗すると底板がするりと足から離れ浮き上がります。 高齢者にはなかなかこの動作が難 (むつか)しかったのではないでしょうか。 最後に五右衛門風呂の鉄釜を見たのは、10 年ほど前です。 散歩をしているときに畑のそばの物置小屋の中に使われなくなった鉄釜を置いてありました。 懐 (なつ)かしく眺 (なが)めました。 この鉄釜は家庭の風呂や高等学校の寮 (りょう)の風呂などに使われていました。 燃やした薪は赤く熱せられた炭 (すみ)になります。 この炭を消し壺 (けしつぼ)に入れて蓋 (ふた)をします。 消し壺の中の酸素が消費されて酸欠になり、この炭の火は消 (き)えます。 こうしてできた炭を消し炭 (けしずみ)を呼 (よ)びます。 消し炭は軟 (やわ)らかく多孔質で、丸めた新聞紙などをそばに置いてマッチなどで火を点 (つ)けると簡単に消し炭に火が移ります。 七輪 (しちりん)などに入れた火を点けた消し炭の上に普通の硬い炭を置いて、普通の炭に火を移していました。 マッチで直接に硬い炭に火を点けるのは難 (むつか)しいからです。 この七輪で母は料理の煮炊き (にたき)などを行っていました。 団扇 (うちわ)でパタパタと七輪の下の四角の空気穴をあおぎ火勢 (かせい)を強くしていました。 私が子供の頃(ころ)にこの作業を手伝 (てつだ)うこともありました。
 銭湯 (せんとう、「ふろや」のこと。)の風呂は大きいので鉄釜ではなくコンクリート製の湯船 (ゆぶね)でした。


 <まとめ>
 鉄釜 (てつがま)の風呂 (ふろ)は五右衛門風呂と呼 (よ)ばれます。 昔は家庭の風呂としてよく使われていました。 燃 (も)やした薪 (まき)からは消し炭 (けしずみ)ができます。 消し炭は七輪 (しちりん)の普通の炭 (すみ)に火を点 (つ)けるときに使われます。 七輪を用いて日々 (ひび)の料理の煮炊き (にたき)をしていました。



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by 南陽彰悟 (NANYO Shogo)